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ことばの変化 津波 [まえがきからの啓発]

”私が読者にとくに伝えたいことは、「避難すれば助かる」という事実である。
そのためには、まず津波に関する知識の絶対量を増やすことが先決である。”
河田惠昭 津波災害 岩波新書1286 2010  はじめに から
河田惠昭 津波被害 増補版 岩波新書1708 2018

この新書は、2010年に初版が出て、その3ヶ月後に東日本大震災に遭遇し、2018年に増補版が出版された。 初版の「はじめに」あるのが、上記に引用したことばである。
増補版では、津波の知識を述べた第1章から第4章に、「第5章 東日本大震災の巨大津波と被害」、「第6章 南海トラフで予想される巨大津波と被害」の章が追補され、被災された自治体の支援を務めた経験を踏まえて、津波のメカニズムなどが書かれている。

本文を読み返す中で決定的だったのは、「逃げる」ことがキーワードになっていると受け止めた。
逃げるためには、自分が住んでいる場所の特性を把握し、事前に把握している、海とは反対方向の高台を目指して、逃げることを主張していた。

車での移動が時速5キロメートルという、歩行者が歩く速度で移動するのと同じという数字(176ページ)も、逃げる手段を考えさせる。しかも、歩行者が避難場所まで歩いた距離は平均438メートルだったというから、あまり遠い距離とも受け止めにくかった。
場所にもよるだろうが、さっさと歩いて逃げた方が得策ということだろうか。

著者は、多くの情報に接しているためか、「逃げない高齢者」との関わりについても、多くの提言もしている。逃げないことで被災されたデータを得ているためでもあるのだろう。

個人的な経験となるが、熊野古道を歩き、海南市に汐見峠(海抜33m)という場所があった。そこは、津波から避難した住民の場所として紹介されていた。これ以外にも、和歌山県には、それぞれ場所で言い伝えが残されている。
住んでいる地域の特性を事前に把握しておくことが、著者の意図するところだろうと思う。

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