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ことばの変化 リスクを考える [まえがきからの啓発]

” 日本の社会は格段に安全になっているし、本書でもいくつか紹介していくとおり、それを支える制度や仕組みもできている。他方、今もこの事件を振り返ってみて、同種のことが繰り返されているという、ある種の既視感も抱く。同じように企業の不祥事はあるし、事件や事故もなくなるわけではない。人間の行動は変わらないと思うこともある。”
吉川肇子 リスクを考える「専門家まかせ」からの脱却 ちくま新書 2022 はじめにより

「はじめに」の中で過去の事例に触れているのは、ワインに含まれていた有毒物質を扱った事件のことである。著者が「リスク・コミュニケーション」という視点を持って、リスクというものをどうとらえ、どう考えるかを提示し、広い意味の、日本独自の文化を観察・解析する力(パワー、ノウハウなど)を持っておられるような気がする。
学習によって身につくものならば、遅くても、きちんと学習しておきたいと思う。

第1章と第7章から関連したような、ことばの引用になるが、意義深い気がしている。

「日本は『災害大国』といわれるが、自然災害に関するだけでも、台風、地震、土砂災害、火山の噴火、洪水、竜巻、雪害など様々なものがある。」(16ページ 第1章リスクを知る)

「最初に日本は『災害大国』だと述べた。だからこそ、少なくとも自分が住んでいる地域の災害の歴史や、災害の可能性については知っておきたい。また、教訓も残されていないだろうか。できれば1人の体験だけではなく、複数の人の体験も学んでおきたい。複数の人が同じように述べることに、災害による被害を減らすヒントがあるはずだからである。」(230ページ 第7章
リスクを共有する)

そして、「災害」に限定したものではないが、この章で示唆深い指摘を見出した。
「3 『想定外』はなぜ起こるのか。
組織の事情から都合の悪い結果を却下するだけでなく、リーダーや決定権を持つ人が自分が考えたくない想定を拒否することもある。」(221ページ)

そう、「想定外」ということばには、予め「想定」した内容があるのだろうが、その内容に触れると、思考停止となる場合があるという指摘に触れたとき、まさに「想定外」だった。
このような感想が相応しいかは、この書を再読する必要があると思う。
聞いても、そのまま受け流して、さらにその奥にある背景を考えなかったことを反省したい。
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